クレジットカードと他のカードの違いとは。利用シーンから活用事例までを徹底解説
2024.08.21クレジットカードは、日本でも保有率が87%ほどとなっており、多くの人々にとって日常的な支払い手段の1つになっています。そのうえで、支払い手段としては、デビットカードやプリペイドカードも活用されており、人によっては支払い先によって使い分けている方もいるのではないでしょうか。
しかし、 他のカードの違いや 有効な活用方法がわかっていない、といったケースもあります。実際に使用する場合は、個々のライフスタイルや経済状況に応じたカードを選ぶことが大切です。
本記事では、クレジットカードとデビットカード、プリペイドカード、Poolの基本的な違いやメリット・デメリットについてみていきましょう。
各決済サービスの基本的な特徴と仕組み
ここでは、 各決済サービスの基本的な特徴と仕組みについて詳しくみていきます。まずは、表で各カードの特徴を把握してみましょう。
項目 | クレジットカード | デビットカード | プリペイドカード | Pool |
---|---|---|---|---|
支払方法 | 後払い | 即時払い | 前払い(チャージ) | 前払い(チャージ) |
利用限度額 | 審査内容によって決まる (与信枠) | 銀行口座の残高に依存する | チャージした金額 | チャージや投資した金額 |
審査 | あり | なし | なし | あり |
手数料・コスト | 年会費、リボ払い手数料など | ATM手数料など(銀行による) | チャージ手数料、年会費など(カードによる) | リアルカード発行手数料(任意) |
ポイント還元・特典 | ある(ポイントプログラム、キャッシュバック) | 少ないが提供しているケースもある | 少ないが提供しているカードもある | ある(キャッシュバック) |
不正利用時の対応 | 補償制度がある | 金額が限られるものの、補償制度はある(選択する商品による) | 金額が限られるものの、補償制度はある (選択する商品による) | 補償制度はないが、即時カードの利用停止が可能 |
次に、表の内容をふまえ、より詳しく各カードの特徴を詳しくみていきます。
クレジットカード
クレジットカードは、金融機関がユーザーに対して与えた与信枠内で、商品やサービスを購入するためのカードです。購入時には、代金を支払う必要がなく、一定期間後にまとめて支払う仕組みとなっています。
使用場所や金額を把握できる利用明細が毎月送付され、ユーザーは利用明細に提示された金額を支払うことで商品代金の支払いが完了します。
支払いサイクルは以下のとおりです。
- 月ごとの支払いが多く、各金融機関が設定した締め日までの利用分が翌月の支払日に請求される
- 全額払い、分割払い、リボ払いなどの支払い方法を選択できる
他にも購入金額に応じてポイントが貯まるポイント還元、カードの種類によっては旅行保険や空港ラウンジの利用、優待割引などの特典も 利用可能です。
注意点としては、年会費がかかるものが多く、高機能なカードほど年会費が高額といえます。利用する際には、年会費に見合った特典やサービスを利用できるかを確認しましょう。
デビットカード
デビットカードは、限度額が利用者の銀行口座と直接結びついているカードです。買い物やサービスの支払いは、連携している口座から即時決済となります。利用者が自分の残高を常に把握しやすく、使いすぎを防止しやすい点はメリットだといえます。
ただし、口座に十分な残高がない場合は、支払いができません。支払い方法としても後払いを選択できないため、多額の支払いには事前準備が必要なカードです。
また、国内外の多くの店舗やオンラインで利用できるものの、ETCなどでは利用範囲が制限されるケースがあります。一部のデビットカードは、利用額に応じたポイント還元やキャッシュバックが提供されるものの、クレジットカードより還元率が低い点も特徴です。
プリペイドカード
プリペイドカードは、あらかじめチャージ(入金)した金額内で利用できる商品やサービスを購入できるカードです。チャージした分しか使用できず、月単位で使用できる金額に制限があるものも多いため、支出の管理がしやすい点がメリットだといえます。
チャージ方法は、現金やクレジットカード、デビットカード、銀行口座からの振り込みです。一部のカードでは、特定の店舗やATM、オンラインプラットフォームからチャージできます。また、チャージできる金額は発行会社や金融機関によって異なるため、申し込むプリペイド カードはよく選定しましょう。
プリペイドカードを受け取った場合はカードにチャージされた金額を自由に使うことができるため、汎用性が高いギフトとしても扱われます。
ただし、一部の特定用途に限られるカードや利用できる店舗が限定される場合も少なくありません。加えて、クレジットカードのようにポイント還元やキャッシュバックといった特典が存在しないことがほとんどです。
Pool
Poolは固定利回りの投資とクレジットカードが一体となったサービスです。利用者は入金した金額で、お買い物や投資ができます。投資すると固定利回りで年利2%※1のリターンが期待でき、クレジットカード決済をすると1%のキャッシュバックが付与されます。
オンライン決済に使えるバーチャルカードは無料で発行されます。実店舗でお買い物をしたい場合は有料でリアルカードも発行できます。
また、Pool のクレジットカードは、入金や投資した金額を基に利用限度額が設定されます。カード利用代金に対して残高が不足した場合は、投資資産の譲渡によって不足分が補填されるため、投資商品としての流動性もあります。カードでの支払いは翌月一括払いのみで、分割払いやリボ払いはできません。
※1 税引前の数字。運用成果を保証するものではありません。具体的な活用事例
ここでは、各カードの活用事例について詳しくみていきましょう。資金管理やショッピングによるポイント還元など、目的に合わせて使い分けることが大切です。
クレジットカードの活用方法
クレジットカードには多くの場合、購入時にポイントが貯まるリワードプログラムがあります。ポイントは、ギフトカードや商品、旅行マイル、キャッシュバックといったさまざまな特典に交換できます。
たとえば、次のような活用方法が考えられるでしょう。
- ポイント交換: 貯めたポイントを、ギフトカードや商品に交換するできる。たとえば、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで使えるギフトカードに交換すれば、日常の買い物でも効率的に役立てられる。また、旅行好きであれば、航空会社やホテルの提携カードを利用することで、マイルを効率的に貯めて特典旅行に利用するといった使い方も可能。
- キャッシュバック: ポイントを現金として還元するキャッシュバック方式もある。たとえば、1,000ポイントを1,000円のキャッシュバックとして銀行口座に振り込むという使い方が可能。使用するクレジットカードによっては、交換用の専用サイトなどもある。
多くのカードは特定のカテゴリーやプラットフォームでの商品購入で高いポイント還元率を提供しています。そのため、利用するカードを選ぶ際には、自分の生活サイクルにあわせることが大切です。
デビットカードの活用方法
デビットカードは銀行口座から即時に資金が引き落とされるため、支出をリアルタイムで管理するのに適しています。たとえば、家計管理アプリと組み合わせた場合には以下のようなメリットがあります。
- 自動記録と自動分類: デビットカードでの支出を家計管理アプリに自動で記録できる。手動で入力する手間が省け、支出がカテゴリ別に整理されるため、どの項目にどれだけ支出しているかを把握しやすくなる。
- 予算管理: アプリで月々の予算を設定し、カテゴリーごとの予算を決めて、支出が予算内に収まるように管理する。使いすぎの帽子に加え、貯蓄目標がある場合は達成しやすくなる。
アプリを活用している場合は、支出の傾向を分析し、視覚的にレポートを提供することも可能です。無駄遣いを抑え、節約のための具体的な対策を立てやすくなります。
プリペイドカードの活用方法
-
プリペイドカードは、前もってチャージされた金額の範囲内でしか利用できないため、予算管理がしやすい点が特徴です。具体的な活用方法としては、次のような場面が予想されます。
-
子供にお金の管理を教えるツール:子供や若者に対するお金の使い方や予算管理の教育ツールとして有効。たとえば、親が一定額をカードにチャージし、その範囲内で支出することを学ばせることで、計画的な消費の概念を早い段階から身につけさせるといった使い方ができる。結果として、自分の欲しいものや必要なもののバランスを考えながら、資金を管理する能力を養える。
-
安全性の確保:子現金を持ち歩くリスクを減らせる。現金と違い、紛失や盗難に遭った場合でも、チャージされた金額以上の損失は発生しない。また、多くのプリペイドカードにはオンラインでの利用履歴の確認機能があるため、リアルタイムで支出を監視することもできる。
-
旅行中の予算管理:旅行前にプリペイドカードに予算をチャージしておけば、旅行中の支出をコントロールしやすくなる。計画的な予算管理ができることに加え、予想外の出費を避けられる。また、外国での利用時には、チャージ時に為替レートが固定されるため、為替変動リスクを減らすこともできる。
他人へのギフトや金融教育、予算管理といったニーズであればプリペイドカードは有効に活用できるといえます。
Poolの活用方法
Poolの特徴は、入金した資金を短期のファンドに投資できる点です。ファンドへの投資により、年利2%※2のリターンができます。
投資した資金は、通常のファンドのように償還まで固定されるのではなく、クレジットカードの利用可能額としても機能するため、流動性が高くなります。以下は具体的は活用方法となります。
- 投資と決済の統合:投資資金は年利2%※2で運用しながらVisaのクレジットカードとしても利用可能額としても利用でき、カード決済を行った場合は利用額の1%がキャッシュバックされる。日常の買い物やオンラインショッピングでも資産を有効に活用することが可能。
- 短期運用の利点:2ヶ月の短期で投資資金が償還されるため、半年や1年などの長期にわたって資金を固定するリスクが低く、比較的容易に現金化できる。
Poolは、「支出を管理しながら資産運用を行いたい」というニーズに応えられる決済サービスだといえます。
※2 税引前の数字。運用成果を保証するものではありません。まとめ
クレジットカードやデビットカード、プリペイドカード、Poolはそれぞれ異なる特徴があるため、シーンによって使い分けましょう。クレジットカードは特典が豊富で旅行者や買い物が多いケースに向いており、デビットカードは即時決済で支出管理に優れています。プリペイドカードは予算管理やギフトに適しており、Poolは、決済と投資を同時に行いたい場合に向いています。
ライフスタイルや目的に応じたカードを選び、賢く利用しましょう。